バレーボールの監督は iPad で何を見ているのか? | IT徒然草 (gaia)

バレーボールの監督は iPad で何を見ているのか?

昨夜、一番手に汗握ったのは女子バレーボール。逆転に次ぐ逆転で、中国側のマッチポイントでは万事休す... でしたが、アッパレな逆転勝利! 思わず声を上げてしまいました(笑)

さて、気になったのは眞鍋監督が腕に付けてた iPad。日頃バレーを観ないので、「今時の監督はこんなガジェットまで使うのか」と驚いたのですが、中身は結構凄いものらしいです。川合俊一の解説によると、相手選手の過去戦歴はもちろん、今戦っている試合に関する「誰がレシーブすると誰にトスが上がる」「誰のアタックが決まっているか」的傾向情報などもリアルタイムで(リモートクライアント形式で) iPad に届くそうです。遠隔地でデータ入力・状況分析されてるんですねぇ。

バレー界で最初にこの類のシステムを導入したのはイタリアで、はじめはイヤフォンを付けた監督が無線経由で情報入手してたのですが、会場の歓声で聞こえづらく画面閲覧型に変わったと、川合は話していました。バレーはベンチにPCを持ち込めるルールになっていて、今や世界中のチームがデータ分析ツールを導入しており、中でも日本はiPad化に成功したという流れのようです。

アメフトでは昔からHC(ヘッドコーチ)はもちろん、なんとフィールドにいるQB(クォーターバック)らのヘルメットにスピーカーが付けられていて、作戦参謀から無線で指示を受けてるのですが、バレーにもそういう先進性を取り入れる競技特性があるんだな、と今回知りました。

そもそもスポーツ全般でデータ分析技術が進化していますが、観客サイドでもこういうデータを見れると、一味違った観戦になるような気もします。そのうちスマートTVが普及すれば、こういうデータを普通に on demand で見られるようになるかもしれません。小1で野球のスコアーブックを付けてた私としては、このテの話題にはとても興味が湧きますね。

オリンピックは選手の活躍がもちろん第一。ただ同時に、「陰にこのような裏方が多数いて、そういう情報戦も世界レベルで巧みに行われている」ということを、眞鍋監督の iPad を見て改めて痛感しました。こういう分野こそ、日本が金メダルを取りたいところです!

※ 使っているアプリ「Volley Pad」「Data Volley」については、この記事が詳しかったです。

iPadと動画が変えた戦術 女子バレー飛躍の舞台裏 スポーツを支えるIT(2) (日経新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0803L_Y1A800C1000000/