3.11からのこと(その1) | IT徒然草 (gaia)

3.11からのこと(その1)

今日で地震発生から2週間。相変わらず私の日常生活には大きな影響がありませんが、貴重な体験でもあるので、備忘録的に書いておこうと思います。

■3.11 地震発生直後

地震発生時は、自宅でタバコを吸っていた。最初はめまいかな?なんて思ったけど、2~3秒後に地震だと分かった。引越し後、初の地震体験だった。建てつけが良く、あまりギシギシは言わなかったが、建物の骨格全体が左右に揺れている感じがした。

タバコを消してTVを点ける。4チャンネルが立ち上がり「ミヤネ屋」が流れたが、画面は日テレの報道フロアに切り替わり、豊田アナがもの凄い揺れであると叫んでいた。数十秒してから大阪でも揺れたらしく、宮根が「大阪も揺れ始めました」としきりに割り込むのだが、一目見れば東京のほうが酷いことが分かる(後で考えれば、日テレは高層ビルなので余計揺れてたってことだ)

私は地震が起きると必ず見るサイトがある。「防災科学技術研究所」の「Hi-net」というサイトだ。ここでは、気象庁のHPよりも早く震源と規模を見ることができる。が、今回はつながらない。

(ちなみに、Hi-netの分析を見ると、震源から東京までは40秒かかって到達することが分かる。
Hi-netの振幅アニメーション(AVIファイル):http://www.hinet.bosai.go.jp/hypo/super-rapid/snapshot/2011/03/20110311144643/20110311144643.avi


当然NHKにチャンネルを変えると、早速緊急速報体制になっていた。震源は三陸沖、震度7が出たことから尋常じゃない状態だと容易に推測できる。津波が来るかも。

(後に、YouTubeに「地震発生直後のテレビ6局同時再生画面」がアップされた。これは永久保存版だと思うのだが、緊急地震速報はNHKしか流れていないことが分かる。民放の場合、全国ネットじゃなくローカル放送の時間帯だと緊急地震速報は流さないことがあるようだ。どういうことかね、ホント。)


そのうち、NHKが津波予測を放送。「大津波警報」って初めて聞いた。なんと6m。これは皆避難できるのだろうか? 明治時代の三陸沖地震を想像した。しかも到達時間が「既に到達」とか10分後だ。波に飲まれてないだろうか?

ザッピングしていると、東京・お台場で火事が発生していて、その他湾岸部でいくつか煙が上がっている。都内でも目に見えない被災が多いのかもしれない。

IT徒然草 (gaia)
3/11 15:06頃の日テレ映像。お台場の火事を中継。

IT徒然草 (gaia)
3/11 15:12頃のNHK映像。こちらもお台場の火事を中継。

NHK・民放はお台場の火事に目が行き始め、「東京も被害が大きそうだ」と思ってる中、NHKは冷静に三陸の港の様子を中継し始めた。気仙沼、宮古、まだ津波は無いように見える。ホっとした。

IT徒然草 (gaia)
3/11 15:14頃のNHK映像。穏やかな気仙沼の様子。

しかしその予想は裏切られた。釜石の港は、見る見るうちに水位が上がっていく。そして、大津波警報は「最大10m以上」に変わった。10mなんて、普通にしてたら皆波に飲まれるじゃないか!

IT徒然草 (gaia)
3/11 15:16頃のNHK映像。釜石魚市場が津波で水没する様子。

漁港に人はいないのだろうか。非常に心配だ。岸壁近くの道路を車が逃げていき、アナウンサーは「非常に危険ですので、早く高台に避難して下さい」と注意を呼びかける。

IT徒然草 (gaia)
3/11 15:19頃のNHK映像。釜石バイパス付近、船・車が水に浮き堤防で止まっている。

そして小名浜港にも画面が切り替わり、津波がジワジワと入り込み始めていたが、画面が釜石に戻ると、さっきの場所に物凄い量の水が海から押し寄せていた。高所のバイパスでは車から運転手が降り、その様子を見下ろしているが、船はもちろん家屋をも押し流し始め、水煙を上げている。津波は更に上流・住宅街へ攻めていく勢いとなっていた。もうこれは地獄絵図のように見えた。

$IT徒然草 (gaia)
3/11 15:21頃のNHK映像。釜石バイパスの路面付近まで水が押し寄せる。

$IT徒然草 (gaia)
3/11 15:23頃のNHK映像。釜石の同じ場所がすっかり津波に飲まれてしまった。
(恐らく、釜石港湾合同庁舎からのカメラ)

(後から見ると、10mはあるだろうと思えるバイパスの橋げたの上まで津波で漬かったことが分かった)

私はNHKの映像に目を奪われなりながらも、「東京に津波は来ないのだろうか?」と心配になった。気象庁のホームページにはつながらない。Yahoo!のほうは大丈夫だった。「東京湾は1m」。少し安心したが海に近い近所の様子も気になり、一旦河原に出てみたがとても平穏だった。